バックパックのファスナー付きポケットの
ほころびをお直ししていきます。
ほころびを直したら、
ポケットが小さくなってしまったので、
マチを付けて大きくしていきます。
まずは全体像を確認していきます
ファスナーとポケットの縫い目が完全にほころびてます。このままではポケットに物を入れることができませんし、見た目も良くありません。
どういう作りになっているのか内側もじっくり観察します。この時点で、お直しするにはどこをどこまで分解するのか見当をつけておくといいです。このポケットの場合、縫い代がパイピング処理されていることが解りました。
確認が終わったらお直しスタートです
縫い目をほどく
バッグを中表にひっくり返して、
縫い目を丁寧にほどいていきます。
このバッグは縫い代がパイピングで始末されているので、まずパイピングテープを外します。ほどく範囲は、ほどほどに。ほどきすぎると後から面倒なことになることもあるので。
パイピングを外し終わったら
本縫いの縫い目もほどいていきます。
バッグ本体の前身頃とポケットを
解体しているところ。
ポケットがファスナーから取り外されました。
反対側のファスナーは特に問題がないので、
そのままにしておきます。
ポケット部分。
ポケットとファスナー付け部分の縫い代で使われていたパイピングテープ。キレイなのでこのまま使います。お直しの時は、なるべく既存のものをそのままの形で使い直すのが良いかと思います。もちろん例外も沢山あります。
ポケットの修正
今回の問題部分。
生地が完全に裂けてしまってます。
ダメなところは補修をするか、
完全に新しいもに替えるなどします。
このポケットの場合は、矢印のところから本来のカーブに似せて外側を切り落とします。
切り落としたあと。
キレイになりました。
マチをつける
ポケットはキレイになりましたが、
切り落とした分、容量が減ってしまったのでポケット下部にマチでその分増やしていきます。
紙や布で適当な分量を定めます。一応これがマチのパターンになります。
作ったパターンで、新たに生地を裁断します。
マチをポケットに縫い合わせていきます。
縫い合わさりました。
縫い代の処理はパイピングですることに。
ここも後からボソボソしてくると思うので、
そうなる前にくるんでしまいます。
パイピングテープを縫い付けて、
縫い代をちょっとカットします。
くるんで、
落としミシンです。
こんな感じです。
頑丈になりました。
これで縫い代が変な風に後からボソボソにほつれてくるのを避けることが出来ます。
気分的に安心です。
表から見るとこうなります。デザインで縫い代の際にステッチが入ったものとかありますが、このポケットはステッチなしのデザインなので、このままにします。
改めて裏に返して。これからこのポケットとファスナーを縫い合わせていくので、先に余分な生地をここで切り落とします。チョークの線が本体の前身頃に合わせたいラインです。このような部分は、お直しの種類や生地・パーツ・場所etc…なんかで変わってくるのでこれが決まりだ、とは断言できないかもです。
じょきんっ。
ポケットが完成。
次はようやく全てを元に戻していく作業
に入ります。
仕上げていきます
ポケットにファスナーを縫い合わせたあと、
元から付いていたパイピングテープを
縫っていきます。
縫い合わさりました。
おおっ!
でもまだこの下の部分は合わさっていません。
まずポケットとバッグ本体の前身頃
を縫い合わせます。
続いてバッグを中表にひっくり返して、
合わせた部分(ポケットとバッグ本体の前身頃)と、バッグ本体の側面を縫い合わせます。
これで形になりました。
元から付いていたパイピングテープを縫って
お直しは終了です。
完成です